お遍路情報 四国八十八ヶ所をお遍路で巡るのに必要な情報を提供します。   宿泊まりと野宿のメリット、デメリットを考えて。http://ohenro.info
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◆宿泊まりか、
野宿か

・すべて宿に泊まる
・野宿をする
 
宿泊まりか、野宿か

すべて宿に泊まる
すべて宿泊まりの場合の主な荷物
お遍路旅での宿泊をすべて宿泊まりにする計画の長所は、何よりも体力を維持しやすいという点です。持って歩く荷物が少なくて済み、毎夜屋根の下で快適に眠れ、食事の心配も、あまりしなくて良い(素泊まりは別)と言うことは、どれほどあなたの体力維持に有益かわかりません。清潔を保ちやすいというメリットも大きいでしょう。宿の人や、同宿客と情報交換できるという良さもあります。デメリットの最大は、費用が高くつく(1泊2食平均7000円位と考えることが必要)と言うことです。ただ、これは、先に述べた快適さを得る費用と考えれば、納得できなくもありません。もう一つのデメリットは、日々の予約に気を遣わなければならず、また、野宿と比べれば、進める距離が短くならざるを得ないと言うことです。あなたの経験・予算・時間余裕・体力などを総合的に判断してください。
四国88ヶ所のほとんどの札所の近所には、複数のお遍路さん向け宿泊施設があります。また、宿坊を持っておられる札所もたくさんあります。さらに、札所と札所の間の街道沿いにも、たくさんの宿泊施設があります。それらの中では、評判の良いところも悪いところもありますが、石原は、そのすべてに泊まってみたわけではないので、論評は控えます。ただ、街道沿いのところは、お遍路さん以外の、たとえばトラックドライバーなども利用するので、コストパフォーマンスの高いところが多いようです。穴場としては、スーパー銭湯などで、宿泊できるところが何軒かあります。風呂好きの人には、一石二鳥となるでしょう。
「素泊まりなら、飛び込みでも泊めてもらえる」旨のことを書いたガイドブックをよく見ますが、それを当てにすることは控えた方が安心です。だめなときに、途方に宿泊の予約は遅くても午後2時までに!暮れることになります。必ず、早めに予約を入れて、安心して歩くようにしたいものです。予約は午前中がベターですが、遅くても2時までに、連絡を取るようにしましょう。
さて、宿を選ぶときに考えなければいけないのは、到着時間の目安をつかむと言うことです。納経所は午後5時に閉まります。しかし、国道歩きなら、あなたはもう1時間や2時間位は歩けるでしょう。予約を入れていれば、7時位までのチェックインなら、いやな顔をされることも少ないでしょう。距離にして5〜6kmは、先に進めると言うことです。今日最後の札所の近くにするか、明日1番に行く札所の近くにするのか、毎日の体調と相談しての判断が求められます。

野宿をする野宿ありの場合の主な荷物
お遍路旅を「修行」ととらえるなら、すべてを宿泊まりにするより「御大師様」と同じように野宿もする方が、得るところは多いと思います。ただし、「すべてを野宿で」と考えることは、こだわりすぎ・とらわれすぎで、ナンセンスだとも、思います。体力面や清潔面を考えれば、「2野1宿」か、せいぜい「3野1宿」が限度でしょう。逆の比率位でも良いと思います。行程の都合で、どうしても夕方に良さそうな宿が見つからず、近くに野宿好適スポットがある場合に、併用するというような考え方が、無理が無くて良いと思います。ここで言う「野宿」とは、文字通り青天井で寝ることだけでなく、「通夜堂」や「善根宿」に泊めていただくことも含めて、要するに無料で泊まることを言いますが、俗に「タダほど高いものはない」と言うとおり、種々のリスクも伴います。公園の四阿(あず四阿(あずまや)まや)などで寝る場合、管理者の許可が得られない場合が増えてきています。先に述べた、一部の不心得者たちのせいです。知らない顔をして寝ていても、夜中に起こされて排除されたと言うことも、何件も聞きました。通夜堂も、貸してもらえないことがあります。運良く、寝ることが出来た場合は、いくつか心がけなければならないことがあります。先ず、寝場所が決まったら、近所をうろつかないと言うことです。さらに、翌朝は、出来るだけ早く起きて、自分がいた痕跡を残さない位に、きれいにして出発すると言うことも大切です。要するに、あなたの自宅の隣の公園に、旅行者がやむなく泊まった場合に、どうあって欲しいかを考えれば、マナーは自ずとわかるでしょう。四国に住んでいる人たちは、これが毎日続くのです。また、四国といえども、善人ばかりが住んでいるわけではありません。野宿をしていて襲われたという事件も、実際に起きています。このようなデメリットを含みながらも、経験者として野宿の良さをあげるなら、第一に心が満たされる、普段のことに対する不満が減ると言うことでしょうか。寝られることへの感謝というものが、野宿の夜も、宿に泊まったときも、わき上がってくるのを感じられます。ということは、「生かされている」という感謝でもあるのです。日常生活とかけ離れた体験といえば、お遍路旅自体がそうなのですが、それをいっそう感じさせてくれるのが野宿体験なのではないでしょうか。それと、あなたがマナー良く許可を得て泊まっていた場合、近所の方に思わぬ親切を受けることもあり得ます。経験者の話によると、涙が出るほど有り難い思いをさせていただけたと言うことです。
実際の野宿の方法として、はじめからテントを装備する予定であれば、そのほかのキャンプ用品も持っているでしょうから、ここであえて詳しく述べる必要はないでしょう。そうではなく、往き暮れて宿がない場合は、先ず、最低限の水は確保できていないといけません。非常食として、火を使わなくても食べられる「カロリーメイト」なども必要です。それらがあるとすれば、車に轢かれる心配のない場所で、下が平らで、出来れば夜露が防げる屋根や、風を防ぐ壁があれば上等です。その様な場所で、持っている衣類をすべて着用して、ポンチョにくるまって寝れば、一晩位は過ごせます。後は、どれだけ快適に過ごしたいかという欲求と、持って行く装備のバランスの問題です。野宿のフル装備をした場合、荷物の重さは10kg前後にはなってしまいます。この荷物で旅をするのは、体力と根性の両方がしっかりと必要です。この位の重さの荷物を持って歩くとき、一つの考え方として、折りたたみ式のカートの活用というアイデアがあります。実際に、区切り打ちの人で、何人か遇いました。遍路道の9割が舗装路であることを考えると、体力の維持という面では、悪くない方法です。どうしてもカートで進めないところは、全行程の1割もないのですから、その時だけ1.5kg余分な重さを背負っても、残りの9割や、四国への行き帰りで楽なら、考えてみる価値はあります。ただし、みんなが言っていましたが、最初についている車輪は、100kmも行かないうちに壊れてしまったと言うことです。だから、インラインローラースケートなどの丈夫な、ベアリング入りの車輪に付け替える改造が必要だと言うことです。通し打ちの場合はどうでしょう。事前にその様な改良をしておけるなら、決して悪い考え方ではないと思いますが、順打ちならば3日目に出くわす、「12番焼山寺」の「遍路ころがし」の山道で、そのカートも合わせて背負わなければならない時に、あなたがどう感じるかが問題でしょう。石原は、次の四国入りの時には、持って行くつもりをしています。

 

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